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01

​Prologue - F

​様々な種族が住む世界。他種族との争いも絶えない世界。

そして、魔法も存在する世界。

その世界の栄えた城下町「アルビオンス」に、

一人、よく当たると評判な占い師の少女がいた。

少女の名は「フォル・トゥーナム」。

容姿は、周りの住民や貴族と比べても、不思議な少女だった。

白く綺麗な髪、肌に対照的な黒のワンピース。

誰もが目に留める外見だった。

そんな少女は今日も、紫色の水晶を持って占いをしていた。

「あなたはこの3日間で、人生の転機が訪れます」

「あなたは…今している恋愛がきっと上手くいくでしょう」

少女がそう言うと、占いをされた人々は翌日…

「俺の絵が役人の目に留まって、気に入ってくれたんだ!

おかげで人気も出てくるようになったんだよ!」

「実は…向こうからプロポーズされて…」

と、「当たった」と報告してくるのだ。

もちろん、それはそのはず。

少女は一つ、能力を持っていた。

『運命を見ることができる能力』

この能力で、ほとんどの未来も読み解き、

占いをしているからである。

しかし、少女にはその能力に伴う、

ある一つの『悩み』があった。

​それを抱えながら、少女は今日も、占いをする。

Prologue-F
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